にしん物語トップページ > にしん物語 意外と知らないにしんのエピソードをご紹介します。北海道のにしんは昔から有名とか? 江戸中期から明治時代にかけて、「北前船」と呼ばれる船が、北海道と大阪方面を行き来していました。 北海道からはにしんやさけ、昆布などの海産物を運び、帰りは米、塩、木綿、古着などを積んできました。 当時、米ができなかった北海道では、にしんは米に代わる貴重な食糧であり、将軍ににしんを献上したこともあるそうです。 米に代わって大きな役割を果たしてきたにしんは、まさに「魚にして魚にあらず(非ず)」。 にしんに「鯡」という書き方もあるように、当時の人々にとっては価値あるものだったのです。にしんはいまも北海道で獲れるの? むかし、北海道の日本海沿岸は、海岸に打ち上げられた数の子が波打ち際に帯を作り、海の色はにしんの白子によって白っぽくなったといいます。 北海道でにしん漁に関わる人は、最盛期には10万人以上もいて、明治30年頃には130万石ものにしんが獲れたという記録も残っています。その繁栄ぶりは、にしん漁の親方の住まいであり、大勢の漁夫が寝泊まりした大屋敷が、いまでは「にしん御殿」と呼ばれるほど豪華なことが証明しています。 ところが、昭和30年頃から、北海道沿岸にはにしんが姿を見せなくなったことから、有志たちは「にしんを呼び戻そう」とさまざまな取り組みを行っています。にしんには、どんな栄養があるの?良質なたんぱく質に富み、脂肪が多いところが特徴です。ミネラル、ビタミンも豊富で、なかでもカルシウムの吸収を促すビタミンD、成長を促進させるビタミンB2が多く含まれています。にしん・身欠きにしんの栄養成分(100g中)カロリー 246kcal水 分60.6gナトリウム170mgたんぱく質20.9g鉄1.5mg脂 質16.7gビタミンD50μg糖 質0.2gビタミンB20.03mgカルシウム66mg 科学技術庁資源調査会編「五訂日本食品標準成分表」よりにしんには、どんな加工品があるの?一尾のまま干したものから、調味した加工品まで、にしんの加工品の種類は豊富です。その一例をご紹介しましょう。・丸干しにしん ・開きにしん ・身欠きにしん ・燻製 ・甘酢漬け ・蒲焼 ・甘露煮 ・飯寿司 ・切込み ・糠漬け